2011 02.26 Sat アロトロープ ＣＡＴＥＧＯＲＹ ：登場人物紹介「ア行」

　正体は野場ヒイズの生体情報をプログラム化したAIバイオプログラム。タカシを育てた親ともいうべき存在。

　アルマの中でその姿は、アルマの父・砂原トオル博士の中学生時代の姿そのものである(これはアルマ自身が知っている父親の数少ない情報の一つである父の学生時代の姿と、アルマがアロトロープから感じるものに父親的なものを感じ取っている/幼い頃の優しいヒイズが、物心つく前に両親を失ったアルマにとっては父親という印象を強く感じるらしい/ためであるという。

　本人も、アルマを通して自分の姿がオリジナルの親友の懐かしい姿だということを知っており、これは光栄と言うべきか皮肉と言うべきかと苦笑している。

　ヒイズと全く同じ記憶と人格を有してはいるが、ヒイズ自身という認識を己ではしていない。遺伝子情報の代わりにそれらを継承しており、そういう意味でヒイズの私生児であり、アイソトープと全く同じ存在であるとしている。

　タカシと自分を兄弟、アイソトープは甥のようなものと考えている。
　タカシがインカーネイション（受肉化）されると、アルマのゾアの脳下垂体に転送するようプログラミングされており、これがタカシにとっては父親の決定的な約束反故と捉えた。彼女は実質人質となった。

　最後は、アルマに好意を抱き、ヒイズの代行者としてではなく、一人の男として己の自由意思でアルマに未来を託した。