2011 02.26 Sat スガタ・サマナラヤー・ディヤナーラジャ ＣＡＴＥＧＯＲＹ ：登場人物紹介「サ行」

　両親はスリランカ・パンデミック後、スリランカ復興事業のために現地で活動中に暴動に巻き込まれ死亡した。その後、叔父のキリタヤ・スターヴリング・ディヤナーラジャの養子となり彼に育てられる。

　キリタヤ、ヒイズ、トオルという世界トップレベルの科学者に囲まれた尋常ではない教育環境と、それに応える彼自身の驚異的な素質と才能の持ち主。1６歳でケンブリッジ大学に主席入学後、2年で学士を取得し、その2年後に博士号を取得した。仏教を心の依拠としているが、叔父と違い信徒というわけではなく、仏教を一つの理論・定理・法則、「仏理」と捉え、「信理」していると説いている。ハロウ校（パブリック・スクール）時代にすでにケンブリッジ大学の仏教哲学の学士単位を取得終了しており、「ルナ・パンデミック」後は、心の整理をつけるため一度科学から離れ、仏教哲学の文学博士号を修めた。

　トオルとヒイズの補佐的業務をこなしているが、規律正しいトオルより自堕落なヒイズの面倒を公私でも見ることが多く、彼の息子・タカシの面倒などもどさくさにまぎれ任されたりしていた。タカシに絶大な影響を与えた人物。

　ヒイズが亡くなってからはZoa及びｉＴＯＬ・システムの開発責任者となる。Zoaパイロット候補・遠渡マユリの養父となり、彼女を育てる。完成したiTOL・システムのメインボードに自らを組み込む形でヒトとしての形を失った。Zoa起動実験中にマユリを助けようとした際、視力を失って以来はバイザーを使用していた。彼はそれを不幸とは考えず、常に瞑想出来る機会を与えてくれたとマユリに感謝するなどを経て、キリタヤが願った通り「仏陀（悟り人）」として成長した。

　度々ソーテールたちを助るようなバグをiTOL・システムが起こしたりするなど、ヒトではなくなったあとも様々な奇跡という形で彼らを支えている。

　ヒイズの影響から弓道を嗜む。ベジタリアンではないが、「肉食は自身で責任を持ち、被捕食対象の生命に対して可能な限り敬意を払った儀式下でのみ行う」という信条を持っており(要約すると、どうしても食べたければ、殺害及び調理という行為という代償を経ずに肉食することなかれ、ということ)、週に数回、専ら釣りで取れた魚くらいしか口にしなかった。