2011 11.17 Thu アケル ＣＡＴＥＧＯＲＹ ：登場人物紹介「ア行」

　アブラクサスの一員らしく、純真無垢にアキラを「神」として崇めていたが、アキラは(実際年齢は不明だが)年齢の近い「ともだち」を仲間として大切にしていた(或いは、そう見たかった)。

　「ともだち」はモルモットゆえに名前は与えられず、「KID」とだけ呼ばれていた。性別は女性。

　アキラが彼女に文字を教え、彼女が「Akira」とアキラの名前を書こうとしたところ、誤って「Akar」と筆記したことから取られた名前。孤独なアキラにとって唯一の逃げ場であった。

　その正体は、ヒュウ・諏訪・バーン＝ブレイクとMIKOTOの間に出来た一卵性双生児の片方(まだ受精卵初期の段階)を抜き取り、その細胞から培養した個体、つまりケイト・相馬・バーン＝ブレイクの分身である。一度いくつかに分けられ、冷凍保存されたうちの一つの受精卵を、ミコトの妹、瀕死状態であった相馬メイの胎内に秘密裏に着床させて誕生した娘。メイはその間、生命維持装置に繋がれ植物状態のまま生かされていた。

　純粋な双子として誕生したヒイズとアキラと違い、あくまで分身であるため、組織からは神としてではなくモルモットとして扱われた。

　覚醒したメイが、アケルを連れてアブラクサスを脱出しようとしたが、アキラも連れて行くというアケルを待っていた、産みの母親であるメイを眼前で殺害される。ショックを受けた彼女は、メイの拳銃を手に、次々と職員を殺害しアキラのもとへ辿りつくが、錯乱していた彼女は危うく「神様」であるアキラに銃口を向けてしまった自分自身に絶望し、その自分の行動を罰するかのように、アキラの眼前で自殺し、彼の腕の中で果てた。

　最後まで、彼女にとってアキラは「神様」であり、彼女の想いはアキラに「神様」をやめることを出来なくさせてしまったトラウマとなった。